翻訳料金の見積もりはどのように決まるのでしょうか。 

また、相場はいくらぐらいなのでしょうか。 

今回は、翻訳会社に翻訳を依頼した際の一般的な価格相場についてご紹介いたします。

 

料金の算出方法

 

翻訳料金は、原文の文字数/ワード数に、文字単価/ワード単価をかけ合わせた数字で決まります。つまり翻訳対象の分野に応じた文字単価/ワード単価が決まれば、後は文字数/ワード数がどれだけあるかによって料金が変わるわけです。 

また、翻訳業界では、

 

  • 文字数を数えた、cc(character count)
  • ワード数を数えた、wc(word count)

  

に加えて、過去の訳文を参照して重みがけした、

 

  • wcc(weighted character count)
  • wwc(weighted wordcount) 

 

という指標がよく使われます。 

  

重みがけとは、「翻訳メモリ」という過去の訳文資産を流用することで、同じ原文や似た原文に対して割り引きを効かせるという仕組みです。

翻訳メモリの詳細については下記の記事をご覧ください。 

 

継続的に依頼する利点:翻訳メモリという資産

 

では肝心の文字単価/ワード単価はいくらぐらいが相場なのでしょうか。

 

単価の相場 

 

翻訳の業界団体の一つ、日本翻訳連盟が提示している平均的な料金は下記のとおりです。 

  

(出典:日本翻訳連盟HP  https://www.jtf.jp/tips/price) 

 

上記の単価を基にして計算すると、 

 

  •  A4サイズの文書1枚程度のコンピューターマニュアル文書 

 

を翻訳しようとした場合、ざっくりした例ですが、

 

  •  英語から日本語:400ワード程度なので、11,200円 
  •  日本語から英語:1,200文字程度なので、24,000円 

 

となります。 

 

もちろん、文書の難易度や求める品質、納期によって金額は大きく変わってきますので、翻訳会社に見積もりを依頼するのが一番確実です。

 

ジャンルごとの料金相場の傾向 

  

文書のジャンルによって料金の傾向はある程度決まりますので、代表的なものをいくつかご紹介いたします。 

  

マニュアル、ヘルプページ 

  

「カバーを開いて取り付ける」、「ここをクリックする」といった決まった言い回しや用語が多く出てくるため、単価は比較的安くなる場合が多いです。ただ分量は多くなる傾向にあるため、合計金額は高くなるかもしれません。用語を効果的に統一し、似たような表現の翻訳コストを下げるため、翻訳メモリや翻訳ツールを効果的に使う必要があります。 

 

法律文書、特許、医療 

  

一般に高度な専門知識を要するとされることが多いため、単価は高くなる傾向があります。 

ただ似たような表現が繰り返される場合もあるので、文書によってはうまくコストを下げられる場合もあります。 

  

マーケティング 

  

「意味がわかればいい」だけではなく、訳文を読んだ人の心を動かす必要があるため、単価は高くなる傾向があります。日本語に訳すなら日本人に、中国語に訳すなら中国人に馴染みのある表現にする必要があるため、その国の文化や背景にも注意を払う必要があります。弊社が得意とする分野の一つです。 

   

投資としての翻訳 

 

翻訳はどうしても「コスト」と捉えられ、いかに安く済ませられるかを考えられがちな作業の一つです。翻訳は費用対効果を定量的に測りにくいことが、「コスト」とされる理由の一つかもしれません。

 

その点で言えば、継続的に同じ翻訳会社に依頼し、「翻訳メモリ」を作成、活用するなら料金をいくらか抑えることができます。例えば、過去に翻訳した文書の修正や、似たような文書を大量に翻訳する際には翻訳メモリが効果を発揮するでしょう。 

  

もちろん、会社の支出は何であれ少ないに越したことはありませんが、翻訳された文書はその会社のお客様の目に一番触れる部分です。ヘルプページはお客様の困りごとを解決し、契約書はお客様との合意内容をまとめ、マーケティング文書はお客様の購買を促すためのものです。いずれの場面でも訳文の品質が悪ければ、本来の目的を達成できないばかりか、ブランドイメージを損ねる結果になりかねません。

 

また翻訳料金の安さだけで依頼先を選んでしまうと、品質が悪かった場合に修正が必要になったり、細かいニュアンスを汲んでもらえず結局社内で修正したりと、トータルのコストは結局高くついてしまうこともあります。 

 

近年は機械翻訳やクラウドソーシングサービスといった、安価な翻訳を謳っているサービスもあります。ですが、金額と品質は必ずトレードオフになります。「意味がわかれば良い」のか、「正確性や内容の裏付けを保証して欲しい」、「お客様の心を動かしたい」のかどうかによって、利用するサービスをよく検討されることをお勧めいたします。 

  

むしろいろいろな提案をしてくれ、長期に渡って翻訳作業全般をサポートしてくれる翻訳会社に依頼することで、長期的なコストを下げ、かつ売上やブランドイメージをアップしていくことがベストな選択だと思っています。